【ネズミの仲間チンチラとは】飼い方・値段・寿命・なつくのか等まとめ
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チンチラってどんな生き物?
猫やうさぎには”チンチラ”という種類がいますが、今回ご紹介するのはネズミの仲間(げっ歯類)の方のチンチラです。
チンチラはもこもこの毛に包まれた可愛い見た目をしており、動物の中で最も柔らかい毛を持っています。
知能が高い小動物なのでコミュニケーションがとれ、かわいいしぐさや表情を見せてくれます。
チンチラの体長は25~35cmほどで、体重は400~600gほどあり、ネズミの仲間といっても、体は大きめです。ネズミというよりも子うさぎに近い見た目をしています。
野生のチンチラは南アメリカのアンデス山脈の山岳地帯の岩場で暮らしており、標高が高く、湿度が低い乾燥地帯に住んでいました。
寒い地域でも生きていけるように、もこもこの暖かい毛に覆われた体をしているんですね。
チンチラの種類
チンチラは毛色によって種類がわかれます。現在は種類が無数にありますが、ペットショップなどでよく売られている代表的な種類をご紹介します。
スタンダードグレー
グレーの毛色を持つ。最も流通している一般的な種類。
バイオレット
青紫色の毛色を持つチンチラをバイオレットという。青みが強いものはサファイアと呼ばれる。
ホワイト
全身が真っ白の毛で覆われている。耳はピンク色をしている。
パイド
ホワイトと同じように毛は白色だが、耳や体の一部が灰色。灰色の箇所は固体によって違う。
ブラックエボニー/ブラックベルベット
全身の毛が黒色のチンチラはブラックエボニーと呼ばれる。黒色の毛を持ち、お腹が白の毛色のものはブラックベルベットと呼ばれる。
価格・値段
チンチラの値段は種類によって大きく異なり、3万~10万円以上とかなり幅があります。
一般的な種類のスタンダードグレーは最も価格が安く、ペットショップでは3万~4万円ほどで購入できます。バイオレットやパイドなど、他の種類は5万円を超えることがほとんどです。
ブリーダーから購入するとさらに安い場合もあり、スタンダードグレーだと3万円以内で購入できることもあります。
同じ種類でも血統・ルーツによって価格が変わることもあります。アメリカンチンチラと呼ばれる、毛の密度が高く、体が大きくて病気になりにくい血統だと、同じスタンダードグレーでも5万円を超えることもあります。
参考記事 【小動物ペット】チンチラの種類ごとの価格や見た目まとめ
チンチラの寿命
チンチラの寿命は10~15年程度と長く、犬や猫と同じくらいの長さになります。
野生のチンチラは寿命が5年程度ですが、ペットとして飼われて、適切な環境・食事で生活すると何倍も長く生きることができるのです。
最長で30年近く生きたという話もあり、育て方次第ではかなり長生きします。
小動物は寿命が短い種類が多いですが、チンチラは長く付き合えるペットなんですね。
チンチラの性格は?なつくのか?
チンチラはとても好奇心旺盛で、いろんなものに興味を示します。ケージから出すと、部屋の中を駆け回って探索をはじめ、満足するまでなかなかケージの家に帰らないほどです。
もこもこで丸々した見た目に反して、走るスピードはかなり速く、うれしそうに部屋を駆け回ります。ネズミの仲間らしく、木などのかじりがいがあるものを見つけると、必死にかじり続けます。
一方で臆病な一面ももっており、最初は人間を警戒して心を開いてくれません。知能は高いので、人間が安全だと判断すると、警戒心を解いて近づいても逃げなくなります。
適切に接してあげれば、人によくなついてくれ、ケージの近くに行ったり名前を呼んだりすると、下の写真のように近くに寄ってきてくれます。
エサを使ってうまくしつけると、肩に乗ってきたりすることもあり、抱っこも嫌がらなくなります。
チンチラがまだ小さい子供のときに恐怖感を与えると、人間になつきづらくなったりするので、生後間もない子供の時期に飼い始め、適切な接し方を心がけるとよくなついてくれるでしょう。
鳴き声や騒音レベル
チンチラの鳴き声は小さく、たまにしか鳴かないのでほとんど気になりません。
鳴いたとしても「キューキュー」「プキュッ」といった可愛らしい鳴き声で、不快感もありません。
チンチラは活発なので、ケージの中で動き回ることがあり、ケージが揺れる音が少し気になるかもしれません。音があまりでないケージを買ったり、チンチラがケージを揺らさないように工夫しましょう。
ただ、そこまで音は大きくないので、近所に迷惑になることは決してありません。
参考記事 チンチラの鳴き声の大きさは?うるさい?【騒音対策】
臭いは強い?
チンチラ自体のにおいは全くなく、臭いが気になることはありません。
チンチラの糞や尿もほぼ無臭です。糞は数センチ程度で乾燥しており、手で触ってもベタつかず、不快感はありません。
チンチラは植物しか食べないためか、糞を鼻の前にもってきても臭いがわからないほどです。
犬や猫のような臭いのきつい糞と違い、チンチラは不快感のない糞なので、犬・猫の糞の処理に抵抗がある人には、チンチラはおすすめです。
エサやおやつ
チンチラには主食として牧草を与えます。ペットショップにはうさぎ用の牧草がよく売られているので、それを与えても大丈夫です。
また、副食としてペレット(加工した飼料)も併せて与えます。基本的にはチンチラにはこの牧草とペレットさえあれば十分です。
ドライフルーツやヤングコーンなどをおやつとしてあげると喜びますが、おやつのあげすぎは体によくないので、数日に1回程度にしておくべきでしょう。
参考記事 チンチラにはどの種類の牧草をあげるべき?【チモシー・アルファルファ等牧草まとめ】
飼う際に必要なもの
ケージ
運動不足にならないように、チンチラに合った広めのケージを用意してあげましょう。
チンチラは1m近くジャンプすることもできます。したがって、チンチラが登ったり下りたりできるように、縦の移動をできるような、背の高いケージを購入するとよいでしょう。
ステップ
チンチラがケージの中で登ったり下りたりするためには、ステップが必要です。
基本的には木でできたステップを用意してあげるとよいでしょう。かじり木の代わりにもなります。
かじり木
チンチラは歯が生涯延び続けるので、硬いものをかじって、歯を研ぐ必要があります。木の枝や木のおもちゃなどのかじり木をあげるようにしましょう。
巣箱・寝床
チンチラが安心して寝れるように、巣箱を用意してあげる必要があります。チンチラは狭いところが好きなので、体を全部隠せるような巣箱があるとよいでしょう。
給水ボトル
チンチラが水に濡れてしまわないように、給水ボトルで飲み水を与えるとよいでしょう。水道水でもよいですが、ミネラル除去剤などをボトルに入れてあげるとなおよいでしょう。
砂場
チンチラは砂浴びが大好きで、砂浴びをすることによって体を清潔に保ちます。したがって、砂場を用意してあげるのは必須です。
チンチラは水に濡れるのが苦手で、水浴びはしません。代わりに砂浴びで体をキレイにするんですね。
砂はチンチラ専用のものを購入するようにしましょう。
飼育環境・室温
チンチラは標高が高く、湿度の低い山岳地帯で暮らしていたため、高温多湿の環境が苦手です。
適温は大体10~20℃の範囲です。適温範囲を逸脱すると体を壊してしまう可能性があるので、夏や冬は部屋の室温を一定に保ち続ける必要があります。
夏は25℃以上にならないようにエアコンで1日中温度を調整してあげましょう。また夏は湿度が高くなりがちなので、湿度が50%以下になるように除湿機などで調整してあげるほうがよいでしょう。
寒さに強いチンチラでも、日本の真冬の寒さには耐えられないので、10℃を下回るようなら暖房をつけてあげましょう。ペットヒーターを設置してあげると、チンチラ自身が温度調整できるので、買ってあげると良いでしょう。
参考記事 チンチラの適温は?部屋の温度調整の方法【室温管理対策】
まとめ
上記のとおり、チンチラは臭いや騒音などのデメリットがあまりなく、とても飼いやすい小動物ペットです。見た目も可愛らしく、コミュニケーションもよくとれるので、飼いやすいペットとしておすすめです。
ただし、ケージの中には巣箱や複数のステップ、かじり木など様々なものを設置させたり、砂浴びをさせてあげる必要があるなど、特殊な対応も必要です。また、10年以上の寿命のため、長い付き合いになります。
事前にチンチラのことを調べ、しっかり準備した上で、お迎えするようにしましょう。